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  • [出典] EMBO J  News & Views:"Channel surfing uncovers a dual-use transporter" Minor DL Jr. EMBO J. 2017 Nov 15;36(22):3272-3273. Published online 2017 Oct 18. 
  • 哺乳類の神経系に発現している塩素チャネルは、ClC塩素チャネル、カルシウム依存性塩素チャネル(CaCC)、CFTR塩素チャネル、リガンド作動性塩素チャネルならびに細胞容積感受性塩素チャネル(VRAC)大別され、VRACには細胞容積感受性外向整流性アニオンチャネル(volume-sensitive outwardly rectifying anion channel; VSOR)やマキシアニオンチャネル(maxi-anion channel, MACs)などが属している( 脳科学辞典「塩素チャネル」)。近年、いくつかのCaCCVRACの分子実体と分子機能が明らかにされてきたが、MACsの分子実体は謎のままであった。
  • MACsはVRACと同様に、塩素イオンもATPも通過し、神経細胞だけでなく殆どの細胞で発現し、多彩な刺激(浸透圧/酸化/機械ストレス;温度、GPCR活性化、細胞内カルシウム濃度上昇)に応じて活性化する。生理学研究所などの研究チームは今回(*)、プロテオミクス、標的siRNAスクリーニング、CRISPR/Csa9ノックアウト、および異種発現を駆使して、MACsの中核と成す分子実体が、有機アニオン輸送体の一種SLCO2A1(solute carrier organic anion transporter family member 2A1)であることを明らかにした。すなわち、
  • これまでプロスタグラジン・トランスポーターとして認知されていたSLCO2A1が塩素チャネルの機能も担っていることが明らかになった。注目すべきことに、SLCO2A1の塩素チャネルとしての活性は、プロスタグランジン輸送機能を阻害や変異により阻害すると、著しく低減した。
  • トランスポーターとチャネルは、互いに異なる機構にもとづいて担体の膜貫通を実現するが(News & Views "Figure 1. The transporter-channel divide"参照)、チャネルの'アルバイトをする(moonlight)'トランスポーターのデータが蓄積されつるあり、驚くべきことにその多くが塩素チャネルである。トランスポーターの特徴である多重ゲートが不全になることでチャネル機能が出現するが、その場合でも陰イオンが優先される分子機能など、不明な点が多々あり、トランスポーター・チャネル両用の膜貫通タンパク質に共通の構造基盤はこれまでのところ見られない。
  • トランスポーター・チャネル両用の分子SLCO2A1の同定により、トランスポーターとチャネルの垣根がますます低くなり、チャネル・サーフィングが楽しくなってきた。
  • (*) "The organic anion transporter SLCO2A1 constitutes the core component of the Maxi‐Cl channel" Sabirov RZ, Merzlyak PG, Okada T, Islam MR, Uramoto H, Mori T, Makino Y, Matsuura H, Xie Y, Okada Y. EMBO J. 2017 Nov 15;36(22):3309-3324. Published online 2017 OCt 18.
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