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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

1.ヒト初代B細胞から特定のタンパク質を分泌するプラズマ細胞を樹立する法 - タンパク質生産プラズマ細胞工場開発
  • [出典]"Engineering Protein-Secreting Plasma Cells by Homology-Directed Repair in Primary Human B Cells" Hung KL, Meitlis I, Hale M, Chen CY, Singh S, Jackson SW, Miao CH, Khan IF, Rawlings DJ, James RG. Mol Ther. 2017 Nov 22
  • 末梢血単核細胞から分離した初代CD19陽性B細胞をB細胞活性化カクテルで13日間培養して~36倍に増殖し、CRISPR/Cas9 RNPによる多重遺伝子破壊(94%に達する効率)と、RNPと共に相同組換え修復用テンプレートを一本鎖DNAオリゴヌクレオチドまたはAAVで送達することで外来遺伝子の挿入(40%に達する効率)を実現。
  • B細胞で発現せずプラズマ細胞への分化に影響をあたえないCCR5遺伝子座を'safe harbor'として、ヒト由来活性型血液凝固因子IX(FIX)遺伝子ノックインし、in vitroで増殖そしてプラズマ細胞への分化を実現し、in vitroでFIX産生を確認。この際、PAX5を標的とするRNPも併用して、プラズマ細胞への分化を亢進。
  • 同様にして、B細胞活性化因子(BAFF)産生プラズマ細胞を樹立し、免疫不全NSGマウスに静注したところ、10~21日にわたり血清中のBAFFとIgMのレベルが維持され、その間ヒトigGレベルが徐々に上昇した。
2.[特許]CRISPR-Casシステムによる標的二本鎖核酸の増殖
  • [出典]"POLYNUCLEOTIDE AMPLIFICATION USING CRISPR-CAS SYSTEMS" US 2017/0342474 A1. PubDate 11/30/2017;Inventor Jeffrey G. Mandell;Assignee Illumina, Inc.
3.アンドロゲン受容体を標的とするCRISPR/Casシステムにより、アンドロゲン陽性前立腺癌細胞の増殖の阻害を、細胞死を介して実現
4.肝細胞癌由来細胞株(HLFとSNU449)における受容体型チロシンキナーゼAXL遺伝子座のCRISPR/Cas9ゲノム編集のダイナミクス - コピー数に依存して癌細胞の遺伝子編集結果は多様化する 
  • [出典]"Dynamics of CRISPR/Cas9-mediated genomic editing of the AXL locus in hepatocellular carcinoma cells" Scharf I, ~ Mikulits W. Oncology Letters. 2017 Dec 13.
5.[レビュー]ヒトパピローマウイルスと子宮頸癌:CRISPR/Cas9による治療戦略
  • [出典]"Oncogenic Human Papillomavirus: Application of CRISPR/Cas9 Therapeutic Strategies for Cervical Cancer" Zhen S, Li X. Cell Physiol Biochem. 2017 Dec 18;44(6):2455-2466.
  • ハイリスクHPV;E6とE7の発癌機構;CRISPR/Cas9と併用療法(E6とE7を標的とするCRISPR/Cas9と放射線療法、抗癌剤投与など細)示唆
6.部位特異的遺伝子挿入技術として、FlpリコンビナーゼとCas9ヌクレアーゼを比較
  • [出典]"Site-specific chromosomal gene insertion: Flp recombinase versus Cas9 nuclease" Phan QV, Contzen J, Seemann P, Gossen M. Sci Rep. 2017 Dec 19;7(1):17771.
  • 蛍光タンパク質をマーカとして薬剤を使用することなく組換えのモニターと組換え体の分離を可能としたFlpリコンビナーゼによる遺伝子カセット交換(recombinase-mediated cassette exchange, RMCE)プロトコルを開発し(Figure 1参照)、表現型が安定し一様な外来遺伝子発現細胞集団を獲得。CHO由来の同一細胞の同一遺伝子座への同一外来遺伝子導入効率を、CRISPR/Cas9 HDRと比較し、多重(2箇所)標的挿入の場合は、CRISPR/Cas9 HDRが明らかに優るが、Cas9では切断部位周囲の異常な組換え発生に注意が必要なことを指摘
Site-specific chromosomal gene insertion 1
7.CRISPR/Cas9ノックアウト実験により、ミカヅキモ複合体において、CpRLP1を性ホルモンPR-IPの負の調節因子と同定
  • [出典]"CRISPR/Cas9-based knockouts reveal that CpRLP1 is a negative regulator of the sex pheromone PR-IP in the Closterium peracerosum-strigosum-littorale complex" Kanda N, Ichikawa M, Ono A, Toyoda A, Fujiyama A, Abe J, Tsuchikane Y, Nishiyama T, Sekimoto H. Sci Rep. 2017 Dec 19;7(1):17873.
  • Closterium peracerosum-strigosum-littorale複合体の自家不和合性株はプラス型とマイナス型の2種類の性を備え、それぞれがプロトプラスト放出誘導タンパク質(protoplast-release-inducing protein, PR-IP)とPR-IPインデューサに調節されている。今回、マイクロアレイ解析からPR-IPインデューサの一種と同定されていた遺伝子RLP1(受容体様タンパク質1)をノックアウトしたマイナス型がプラス型と接合することなくプロトプラストを放出することを観察、接合時のプロトプラストの放出を調節するPR-IPの負の調節因子と同定。
8.CRISPR/Cas9による黒毛和牛の遺伝子治療
  • [出典]"Correction of a Disease Mutation using CRISPR/Cas9-assisted Genome Editing in Japanese Black Cattle" Ikeda M, Matsuyama S, Akagi S, Ohkoshi K, Nakamura S, Minabe S, Kimura K, Hosoe M. Sci Rep. 2017 Dec 19;7(1):17827.
  • 黒毛和牛に見られるイソロイシルtRNA合成酵素異常症(IARS異常症)は、1アミノ酸置換に起因する劣性遺伝性疾患である。今回、ホモ型変異を帯びた胎仔の線維芽細胞の変異をCRISPR/Cas9 HDRを介して修復し、それを体細胞核移植することで、変異が修復された胎仔を得た。


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