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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

1.タイプIII-A CRISPR-Casシステムのプロファージに対する寛容性と溶原菌の適応度の関係
  • [出典]Goldberg GW, McMillan EA, Varble A, Modell JW, Samai P, Jiang W, Marraffini LA. "Incomplete prophage tolerance by type III-A CRISPR-Cas systems reduces the fitness of lysogenic hosts" Nat Commun. 2018 Jan 4;9(1):61.
  • 溶原ファージは感染したバクテリアの染色体に組み込まれ(プロファージ)、宿主バクテリアの適応度をあげる因子として機能する可能性がある。Rockefeller大学のLuciano A. Marraffiniらはこれまで、タイプIII-A CRISPR-CasシステムがゲノムDNA鎖に加えてDNA鎖から転写されたmRNAも切断する分子機構を明らかにしてきた。
  • また、タイプIII-A CRISPR-Casシステムが、溶原性ファージの溶菌性感染を抑制する一方でプロファージの標的の転写が抑制されている条件のもとで溶原化感染に免疫寛容を示すという"conditionally tolerant"の機構を明らかにして来た。Marraffiniら今回、タイプIII-A CRISPR-Casシステムを維持することが、Staphylococcus aureus溶原菌集団に、適応コスト(fitness cost)をもたらすことを報告した。
  • [関連論文]
  1. Jiang W, Samai P, Marraffini LA. "Degradation of Phage Transcripts by CRISPR-Associated RNases Enables Type III CRISPR-Cas Immunity" Cell. 2016 Feb 11;164(4):710-2. Epub 2016 Feb 4.
  2. Samai P, Pyenson N, Jiang W, Goldberg GW, Hatoum-Aslan A, Marraffini LA. "Co-transcriptional DNA and RNA Cleavage during Type III CRISPR-Cas Immunity" Cell. 2015 May 21;161(5):1164-1174. Epub 2015 May 7.
  3. Samai P, Pyenson N, Jiang W, Goldberg GW, Hatoum-Aslan A, Marraffini LA. "Conditional tolerance of temperate phages via transcription-dependent CRISPR-Cas targeting" Nature. 2014 Oct 30;514(7524):633-7. Epub 2014 Aug 31.
  4. Ichikawa HT, Cooper JC, Lo L, Potter J, Terns RM, Terns MP. "Programmable type III-A CRISPR-Cas DNA targeting modules" PLoS One. 2017 Apr 25;12(4):e0176221.
2.トライソラックス群(TrxG)によるエンハンサー・プロモーター領域のクロマチン・ランドスケープの変化が、思春期をドライブする
  • [出典]Toro CA, Wright H, Aylwin CF, Ojeda SR, Lomniczi A. "Trithorax dependent changes in chromatin landscape at enhancer and promoter regions drive female puberty" Nat Commun. 2018 Jan 4;9(1):57
  • H3K27me3活性を有するポリコーム群(PcG)タンパク質は、視床下部弓状核(ARC)ニューロンにおけるキスペプチン遺伝子(Kiss1)を抑制することで思春期を調節する。Oregon Health and Science大学の研究チームは今回、H3K4me3活性を有するライソラックス群(TrxG)に2属する2種類のmixed-lineage leukemiaタンパク質(MLL1とMLL3)が、思春期の開始を促すことを見出した。RNAiによるARC特異的Mll1のノックダウンによりKiss1Tac3発現が低減し、CRISPR-dSaCas9-KRABによるKiss1エンハンサーのサイレンシングによりKiss1の活性が低減し、その双方が、思春期を遅らせ、生殖周期性を失わせた。
3.[NEWS]CRISPR-Cas9遺伝子編集植物の栽培と販売に干渉しないUSDAの姿勢が、アグリバイオを加速する
  • [出典]Waltz E. "With a free pass, CRISPR-edited plants reach market in record time" Nat Biotechnol. 10 January 2018.
  • 大豆、トウモロコシ、カメリナ・サティバ(Camelina sativa)、ホワイト ボタンマッシュルーム(Agaricus bisporus)、エノコログサ(Setaria viridis)の遺伝子編集による品種改良・改変の事例をあげ、CRISPR-Cas9技術を利用した遺伝子編集産物に対するUSDAの近年の姿勢により、CRISPR-Cas9により品種改良した植物由来の食品の商品化の期間とコストが大幅に削減される。TALENとZFNを利用した遺伝子編集産物も同様。
  • USDAが開発業者に向けて'Am I Regulated'の窓口を設けて以来7年間で、57件の問い合わせがあったとしている。
4.[NEWS & VIEWS]哺乳類細胞におけるRNAノックダウンとRNA編集を可能にするCas13は、RNA生物学を拡げるツールである。
5.[NEWS]米国初のin vivoヒトゲノム遺伝子治療始まる

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