crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

1.CRISPR/Cas9ゲノムワイドスクリーンから明らかになった細胞傷害性Tリンパ球 (CTL)とナチュラルキラー(NK)細胞に対する腫瘍細胞の免疫回避機構
  • [出典] "Tumor immune evasion arises through loss of TNF sensitivity" Kearney CJ [..] Johnstone RW, Oliaro J. Sci Immunol. 2018 May 18.
  • CTLの抗腫瘍性は、インターフェロン-γシグナル伝達と抗原提示に依存し、また、腫瘍壊死因子 (TNF)シグナル伝達もCTLならびにNK細胞の抗腫瘍活性に重要;CTLとNK細胞から放出されるパーフォリンによる細胞死の抑制よりも、TNFに対する感受性欠失に至る変異が、腫瘍細胞の免疫回避に貢献
2.新たな非ウイルス性送達法およびCas9とNgAgoの編集機能:ヒトパピローマウイルス (HPV) E7癌遺伝子を標的とした検証実験
  • [出典] "HPV Oncogene Manipulation Using Nonvirally Delivered CRISPR/Cas9 or Natronobacterium gregoryi Argonaute (NgAgo)" Lao YH [..] Leong KW. Adv Sci 2018 May 18.
  • 両親媒性の非イオン性界面活性剤Pluronic F-127とPPO‐NMe3で構成した自己組織化ミセルによって送達したCas9プラスミドはin vitroおよびHeLa移植マウスin vitroで、一時的発現を介してヒトパピローマウイルス (HPV) E7癌遺伝子をオフターゲット作用を示すことなく効率的ノックアウトを介してHPVによる癌増殖阻害。NgAgoプラスミド送達はin vitroではE7ノックダウンの効果が見られたが、in vivoでは有意なE7阻害を示さなかった。興味深いことに、同じ非ウイルス性送達法であるLipofectamineでは見られなかったpCas9骨格由来配列のE7への挿入も発見。
3.アブシジン酸受容体のサブファミリーのCRISPR/Cas9編集によりイネの成長と生産性を向上
  • [出典] "Mutations in a subfamily of abscisic acid receptor genes promote rice growth and productivity" Miao C, Xiao L, Hua K, Zou C, Zhao Y, Bressan RA, Zhu JK. PNAS 2018 May 21.
  • 植物の耐乾燥性などの関わる重要な植物ホルモンであるアブシジン酸 (ABA)に対する受容体のサブファミリーpyrabactin resistance 1 (PYL1), PYL4およびPYL6を同時に編集することによって、イネの成長性を向上し穀物収量を増量した。
  • ABA受容体関連解説:田之倉優、宮川拓也. "アブシジン酸受容体研究の進展" 生物物理 2011;51(1):026-027.
4.[レビュー]CRISPR/Cas13aで植物RNAウイルス
  • [出典] "CRISPR/Cas13a targeting of RNA virus in plants" Chaudhary, K. Plant Cell Rep 2018 May 19.
  • Cas13a/Cpf1/Cas9比較;植物RNAウイスル防御ヘの応用例 (eIF4Eノックアウト);dCas13aによるRNA生物学
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット