出典
背景
  • 生体細胞内の代謝反応は細胞小器官 (オルガネラ)のモジュール構造全体にひろがっている。個々のオルガネラにおける反応は、人工膜内で機能性タンパク質装置を再構成することで、in vitroで再現可能になったが、その反応を維持することおよび制御することは課題となっている。
人工細胞の創製
  1. 小型の一枚膜脂質小胞 (100 nm直径)の膜に2種類の光変換器 (ホウレンソウ由来光化学系Ⅱ: PSII)とGamma proteobacterium由来光依存性プロトンポンプであるプロテオロドプシン (proteorhodopsin: RP)を埋め込んだproteoliposome (プロテオリポソーム)を構築
  2. プロテオリポソームの膜にBacillus pseudofirmus由来のATP合成酵素を埋め込んだオルガネラを構築
  3. オルガネラを大型の一枚膜脂質小胞 (~10-100 μm径)に内包させた光合成プロトセルラーシステム (人工細胞)を構築
人工細胞の機能実証と展望
  • 赤色光によるPSII活性化が誘導するオルガネラ内プロトン生成を介したATP合成と、緑色光によるPRの活性化が誘導するプロトン欠失によるATP合成阻害の独立制御。
  • 光による炭素固定の制御、ならびに、アクチン重合化ひいては脂質小胞形態の制御。
  • 光によるATP合成のオンオフが可能な人工細胞は、細胞の恒常性維持および複雑な細胞過程を再現する調節ネットワークを備えたバイオミメティック合成システムの開発を可能にする。
Nature Biotechnologyツイートから